予防医療と東洋医学

予防医療とは

予防医療とは、一言で言うと「病気や身体の不調を予防するための医療」です。

一般的に医療とは、身体に異常を感じてから病院やクリニックなどの医療機関で受ける検査や治療という認識になっていますが、予防医療は、健康維持や、通常時の健康状態を確立することを目的とした医療です。

予防医療が注目されるようになった背景には、日本の抱える「超高齢社会」が挙げられます。将来推計では、2065年の平均寿命は、女性で約91歳、男性で85歳に到達すると予測されています。

高齢者になってもより活き活きと元気で過ごすためには、単に長生きするだけでなく、生活習慣病をはじめとした「慢性的な病気」にかからないように対策をとる必要があり、そのために「予防医療」という考え方が注目されるようになりました。

予防の3つの段階

アメリカの医学者レベルとクラークの予防医学の分類医によると、予防には次の3つの段階があります。

1次予防

病気を未然に防ぐ
食生活など生活習慣を改善し、適度な運動などにより華光な体を維持し、予防接種を受けるなど

2次予防

病気の早期発見・早期治療に取り組む
定期検診・検査などによる早期発見、早期治療で健康障害の進展を防ぐ

3次予防

病気の悪化や再発防止、機能障害の回復
リハビリテーションや理学療法により、病気、怪我からの回復や再発防止をはかる

重要なのは1次予防

1〜3次予防の中で、特に高齢者の方は「1次予防」が最も重要と言えます。

2次予防の早期発見・早期治療もとても大切です。病気になってしまったら、その回復・再発防止のための3次予防も欠かせません。

しかし、病気になってからの治療は、身体に大きな負担がかかってしまいます。年齢を重ねると回復にも、より時間が必要になります。病気になることで体力も低下してしまい、疾患が治っても体力を戻すために、また時間と労力を使います。

病気にならず健康な状態でいることが、快活に楽しく日々を過ごす上で最も有益であることは間違いなく、そのために何よりもまず「1次予防」に取り組むことが重要となります。